字が細く繊細で美しい

このたびは、ありがとうございました。

私は実は、実印登録の係におりました。
毎日、人様の実印に触れることが多く、 印鑑を大事にすることは自分を大事にすることだと思うようになりました。

高い印鑑である必要はないと今でも思います。
実印が必要となる場面は一生で数回かもしれません。

でもその節目を予期して、大切に丁寧に迎えることが そのように生きることを教えるのが親の務めと思うようにもなりました。

今回、実印を大きくしたのも、軽々しく捺してほしくないと思ったからです。

そういう思いにふさわしい見事な印鑑を彫っていただき、心から感謝いたしております。
各々の字が細く繊細で美しいなあと思いました。

実印は、急に必要になる方が多いので何でもいいから登録してほしいなどご要望も多いのですが、日本で長年親しまれてきた印鑑文化を考えると やはりその大切さを理念としてもっていたいと思います。

仕事柄さまざまな印鑑を見せていただきますが 今の印相体は行き過ぎているのではないかと思います。

実は、失礼ながら同じような印鑑サイトをいくつか比べさせていただいた中で、 唯一、開運を否定していらっしゃることに感じ入って ご依頼をさせていただいたのです。

先日、神社の境内に掲示がありました。
「吉凶は日によらず、人による」(吉田兼好)。印鑑もまたそうだなあと感じております。

開運は、人によるのであって印鑑によるのではない、 なおかつ、印鑑(文化)を大切にする姿勢が開運を招く、と信じております。

私はそれを押し付けがましくなく秀碩様のお人柄として
サイトにも、印影にもその品格が現れていると感じています。

実印は、可読性を損なわないという実用性の上に漢字の持つ美しさがあってほしいと思います。

これからもずっとお元気で印鑑を彫り続けてください。
私どももこのご縁を大切に感じて印鑑を育てていきたいと思います。

ありがとうございました。

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